ジルコニアは金属より硬いにもかかわらず、重さは金の三分の一程度です。
そして生体親和性が高く、アレルギーの原因になりません。
ジルコニアは、歯の一部が欠けた場合の治療や、差し歯、ブリッジ等のオールセラミック治療に適しています。
特に、奥歯や噛み合わせの強い部分の治療では、強度と靭性が極めて高いこと、自己修復の機能を持ち合わせている点から、従来のセラミックでは補いきれなかった症例の治療も可能になりました。
また、ジルコニアはインプラントの上部構造にも最適です。
今までのセラミックでは、強度の点で問題がある場合がありました。また、同様に長いスパンのブリッジも、セラミックだけでは難しい場合がありました。
ジルコニアの場合は、中を貴金属で補強したセラミックのかぶせ物(メタルボンド)と同等の強度があるため、金属を一切使わない治療が可能です。
強度や耐久性に優れているため、今までセラミックだけでは難しかった奥歯3本のブリッジ等でも、金属を使わずに治療ができます。
またジルコニアは、結晶粒子が極めて小さいことから、表面が非常に平滑なため耐摩耗性にも優れてます。
年月を経ても、奥歯のブリッジに必要な強度を持ち続けます。
いままでジルコニアはあまりに硬いために、歯科材料として、臨床で応用することは困難でした。しかし、ジルコニアを加工できる歯科医療用のCAD/CAMが開発され、日本でも許可されたため、国内においてもジルコニアの治療を行えるようになりました。
その結果、個々の歯の形状にあわせた、オーダーメイド型の、ジルコニアを使用した治療物を製作することが可能になりました。
金属の欠点を補うい、従来のセラミックよりもはるかに丈夫で耐久性の高いジルコニアは、セラミック治療の新しいスタンダードとして、先進各国で広まっています。
ジルコニアセラミックスは、金属イオンの影響がありませんので、長期間にわたる使用後も歯肉の退縮や着色がなく、より天然歯に近い色調再現は実現します。
保険治療 |
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メタル・セラミック による治療 |
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ジルコニア治療 |
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酸化ジルコニウムを主原料としたセルコンベースで製作した修復物は、曲げ強度が900MPa、弾性係数が210GPaと非常に高く、前歯部のみならず、臼歯部 3本ブリッジにも適応が可能です。
また従来の酸化アルミニウムは、経年変化により破折危険な強度まで落ちてしまいますが、酸化ジルコニウムは、結晶構造が緻密なため、耐久性と耐腐食性に優れ経年変化後も臼歯部ブリッジに必要な強度を維持します。
ジルコニア セラミックスを使用して製作した修復物は、天然歯に近い審美性を有します。
メタル セラミックスの治療を施した左の写真では、修復物から金属イオンが溶け出しマージン部が黒く変色していますが、金属を一切使用しないジルコニア セラミックスを使用した右の写真では、マージン部分の歯肉も健全な状態のまま審美性が保たれています。
ジルコニア セラミックスにて製作した修復物は、金属を一切使用しないため、優れた生体親和性を有します。
右の写真では、口腔内の修復物の金属成分がアレ ルギーの原因となり、手のひらに影響が出ています。
一方右の写真では、金属を口腔内から撤去することにより、アレルギー が解消されました。
また、既に装着 されている修復物に含まれる金属との相互作用 も報告されておりません。
衛生面では、右の写真が示すように、酸化ジルコニウムは純チタンと比較して表面性が滑らかなため細菌の付着が少なく、安全性に優れています。
Bacteria Adhesion on c.p. Titanium and Zirconium Oxide Discs:
An in Vivo Human Study Scarano A, Piattelli M, Caputi S, Favero GA, Piattelli A:
J Periodontol Feb.2004; Vol 75, No.2, 276-280
ジルコニア セラミックスは、現在、高品質な製品・サービスで長期的に提供されています。
また、金属イオンの影響がありませんので、長期間にわたる使用後も歯肉の着色がなく、より天然歯に近い色調再現をお約束いたします。